エクソソーム美容液とリポソームの違いは?「エクソソーム配合」の読み方
執筆・編集:ERALIUM 広報担当
最終更新日:2026/11/05
エクソソーム美容液のページに「エクソソーム配合」の文字。少し下には「リポソーム化」とも書いてある。どちらも小さな袋のようなものと聞くけれど、同じものなのか。迷ってしまいませんか。
私たちは広報として、商品の説明を書く側にいます。だからこそ、二つの言葉を出典と照らして整理しました。3分ほどで読めます。
この記事で分かることは、次の3つです。
- エクソソームとは何か、リポソームとは何か
- 二つは、どこが似ていて、どこが違うのか
- エクソソーム化粧品のページで、何を確かめればいいか
先に結論
エクソソームは、細胞が外に放出する、膜で包まれた小さな粒です。リポソームは、成分を入れるために作られる、人工の膜の袋です。
どちらも小さな袋状のものですが、由来が違います。エクソソームは細胞から放出されるもの、リポソームは作られるものです。
どちらが優れているかは、この記事では言いません。
エクソソームとは、どんなもの?
エクソソームは、細胞内のエンドソーム系に由来し、細胞から外に放出される、膜で包まれた小さな粒(細胞外小胞)の一種です。大きさは直径30〜150ナノメートルほどとされ、タンパク質、脂質、核酸などを含むものと説明されています(出典3)。辞典にも、直径約30〜150ナノメートルとの記述があります(出典1)。1ナノメートルは、10億分の1メートルです。
「細胞外小胞」という名前に、見慣れない人もいるかもしれません。国際細胞外小胞学会のガイドラインでは、細胞外小胞(EV)を、細胞から放出され、脂質二重膜で囲まれ、自ら増殖できない粒子と定義しています。エクソソームは、その中の一つの種類にあたります(出典2)。
リポソームとは、どんなもの?
デジタル大辞泉は、リポソームを、細胞膜の基本構造をまねた人工膜のカプセルと説明しています(出典5)。化粧品のナノテクノロジーをまとめた総説(2014年)も、リン脂質の二重膜でできた、球状の閉じた小胞としています(出典4)。
水になじみやすい成分は中心の水の部分に、油になじみやすい成分は膜の部分に入れられる構造です(出典4)。化粧品で「リポソーム化」と書かれていたら、ある成分をこの袋に入れた、という意味になります。
エクソソームとリポソームって、何が違うの?
どちらも「小さな袋状のもの」です。そこで、出典で確かめられた範囲だけ、並べてみます。
| 項目 | エクソソーム | リポソーム |
|---|---|---|
| どこから来るか | 細胞が放出する(出典2、3) | 人工膜のカプセル(出典5) |
| 大きさ(出典の記載) | 直径30〜150ナノメートルほど(出典3) | 20ナノメートルから数百マイクロメートル(出典4) |
| 中に入っているもの | タンパク質、脂質、核酸などを含むと説明(出典3) | 水になじみやすい成分は水の部分に、油になじみやすい成分は膜の部分に入れられる構造(出典4) |
表は、どちらが優れているかを示すものではありません。出典で確かめられた項目だけを並べています。膜の材料のように、出典で比べられなかった項目は載せていません。
同じ「小さな袋状」でも、できあがり方が違う、というところがポイントです。
大きさの欄では、エクソソームの範囲はリポソームの範囲に含まれます。大きさだけでは、どちらなのかは決まりません。
「エクソソーム」という呼び名について
国際細胞外小胞学会のガイドラインは、「エクソソーム」という呼び名について、その細胞内での由来を確認できない場合には、細胞外小胞(EV)やsmall EVのように、確認できる特徴に基づいた呼び名を使うことを勧めています(出典2)。
エクソソーム化粧品のページでは、何を見ればいい?
「エクソソーム」の文字を見かけたら、次の3点を読んでみてください。
1. 何の細胞に由来するのか
レビュー論文には、由来についての記述があります(出典3)。「エクソソーム配合」とだけでは、どれにあたるのかは分かりません。
2. 全成分表示では、どのような名称で表示されているか
厚生労働省の通知では、化粧品の成分は日本語の名称で、配合量の多い順に書くものとされ、配合量が1%以下の成分は順不同でよいとされています(出典6)。また、混合原料については、原則として含まれる成分ごとに表示します。そのため、「エクソソーム」という言葉がそのまま全成分表示に記載されるとは限りません。商品説明と全成分表示を照らし合わせて確認してください。
3. 何のために配合した成分か
商品説明では、整肌成分、保湿成分のように、成分に区分が添えられていることがあります。区分や目的がどう書かれているかを見てください。疑問が残るときは、メーカーの問い合わせ先に聞くこともできます。
確かめたい点のチェックリスト
- 「エクソソーム」と「リポソーム」、どちらの言葉が使われているか
- 何の細胞に由来するのか、書かれているか
- 全成分表示に載っているか、どの位置か
- 成分の区分や目的が書かれているか
- 疑問が残ったとき、問い合わせ先があるか
この言葉だけでは、分からないこと
「エクソソーム配合」という表示だけから分かるのは、メーカーがエクソソームとして説明する成分を配合している、というところまでです
どの細胞に由来するか、どのように取り出したか、どれくらいの量が入っているか、自分の肌に合うか。いずれも、この言葉からは分かりません。同じ「エクソソーム配合」でも、中身が同じとは限りません。化粧品の成分としての位置づけについては、この記事では断定しません。確かめたい場合は、製品の全成分表示と、メーカーの説明を照らし合わせてください。
よくある質問
Q. エクソソームとリポソームは、同じものですか?
A. 同じではありません。エクソソームは細胞が放出する小さな粒(出典2、3)、リポソームは人工膜のカプセルとして説明されています(出典5)。
Q. エクソソームの大きさは、どれくらいですか?
A. 直径30〜150ナノメートルほどとされています(出典1、3)。
Q. 商品ページでは、まず何を見ればいいですか?
A. 由来、全成分表示での位置、成分の区分の3点です。
Q. 毎日使っても大丈夫ですか?
A. 製品によって異なるため、一概には言えません。表示された使用方法に従い、肌に異常を感じたときは使用を中止して、必要に応じて医師などに相談してください。
まとめ
どちらも小さな袋状のものですが、エクソソームは細胞が放出するもの、リポソームは作られるものです。
商品ページでは、「どの細胞に由来するのか」「成分表示にどう載っているのか」「何の区分の成分なのか」を読んでみてください。
この記事について
この記事は、ERALIUM(エラリウム)の広報担当が、末尾に挙げた出典をもとにまとめました。法令や通知などは、各出典の確認日時点の内容です。最新の情報は、出典や公的機関のページでご確認ください。
ERALIUM(エラリウム)は、スキンケアを扱うブランドです。
出典
- 「エクソソーム(小胞)」ウィキペディアの記述(Weblio辞書に収録、版日付2026年3月4日)。https://www.weblio.jp/content/%E3%82%A8%E3%82%AF%E3%82%BD%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%83%A0+%28%E5%B0%8F%E8%83%9E%29 (確認日:2026-10-28、定義部分を確認)
- Welsh JA, Goberdhan DCI, O'Driscoll L, et al. “Minimal information for studies of extracellular vesicles (MISEV2023): From basic to advanced approaches.” Journal of Extracellular Vesicles, 13(2):e12404, 2024.
https://isevjournals.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/jev2.12404 (確認日:2026-10-28、要旨と用語の節を確認。全文は一部のみ) - Haykal D, Wyles S, Garibyan L, Cartier H, Gold M. "Exosomes in Cosmetic Dermatology: A Review of Benefits and Challenges." Journal of Drugs in Dermatology, 24(1):12-18, 2025. https://jddonline.com/articles/exosomes-in-cosmetic-dermatology-review-of-benefits-challenges-S1545961625P8872X/ (確認日:2026-10-28、抄録と導入のみ確認)
- Lohani A, Verma A, Joshi H, et al. "Nanotechnology-Based Cosmeceuticals." ISRN Dermatology, 2014. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC4055113/ (確認日:2026-10-28、全文を確認)
- デジタル大辞泉(小学館)「リポソーム」の項(Weblio辞書に掲載)。https://www.weblio.jp/content/LIPOSOME (確認日:2026-10-28、定義部分を確認)
- 厚生労働省「化粧品の全成分表示の表示方法等について」平成13年3月6日(医薬審発第163号・医薬監麻発第220号)。https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00ta7768&dataType=1&pageNo=1 (確認日:2026-10-28)